BTOパソコンとは自作パソコンの一種で、メーカーではなくパソコンショップがPCパーツを使って組み上げたパソコンのことを指します。
メリットは高性能な自作パソコンが低価格で購入できること、デメリットはOfficeなどのソフトが基本的についていないことです。
予算や目的に応じてパーツを選べるので初心者にもおすすめですが、何を選べば良いのかわからないという超初心者向けに、ここでは「パソコンの達人30人に聞いた、絶対外さないパソコンショップ12社」をご紹介します。
もくじ
BTOパソコンとは?
BTOとは受注生産という意味の“Build To Order”の頭文字を取ったもので、CPUやグラフィックカードなどのパソコンを構成するパーツを、パソコンショップがパソコンが欲しい人に代わって組み立てたパソコンを「BTOパソコン」と言います。
メーカー製パソコンよりもBTOパソコンのほうが出来ることが多く、コストパフォーマンスに優れているのが特長です。
メーカー製のパソコンは主に家電量販店や通販番組で販売されているパソコンで、あまり高い性能を持っていませんが、エクセルやワードなどのビジネスに使えるソフトから、年賀状印刷ソフトや辞書などがたくさん付いています。
BTOパソコンは自作パソコンと言われる、自分で組み立てるパソコンと同じなので、構成するパーツを自由に選択できます。
必要なものだけを選べるので、メーカー製のパソコンよりも性能が高くて安価です。
BTOパソコンおすすめメーカー6社はここ【後悔したくない方必見】
BTOパソコンは沢山のパソコンショップが販売していますが、パソコンの熟練者30人に聞いた「初心者におすすめできるBTOパソコンメーカー」で多く名前が挙がるのが以下の6社です。
ドスパラ
ドスパラは、迷ったらとりあえずここにしておけば良いと言えるほどの有名なBTOパソコンメーカーです。
ドスパラの代表格BTOであるゲーミング向けのガレリアシリーズや、クリエイター向けのraytrekシリーズ、ビジネス向けのDiginnos Bizなど、用途に応じて選べるようになっています。
納期:最短当日出荷
保証:基本6ヶ月から1年 別途延長保証、相性保証、保険など
サポート:あり 年中無休 9:00~21:00
修理:可 保証期間内は無償 引取サービスあり
公式HP:ドスパラ
サイコム
ゲーミングからオフィス向けまで選べるのがサイコムです。
CPUの性能を上げるオーバークロックモデルや、水冷モデル、静音モデルなど、用途や生活環境に合わせた選択ができます。
価格が高めですがハイスペックPCのバリエーションが多く、高性能BTOパソコンを求めるのなら最適なメーカーです。
納期:製品による 発送後2日で到着
保証:基本1年 別途延長保証あり
サポート:あり 平日のみ 10:00~12:00 13:00~17:00
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:サイコム
マウスコンピューター
パソコンショップの中でも玄人好みなのがマウスコンピューターです。
ゲーミング向けBTOパソコンのG-TUNEを始め、求める性能に応じた選択ができます。
不定期ですが割引きセールを行っているので、時期が合えば1万円から2万円程度の割引を受けられることもあります。
納期:3~5営業日
保証:基本1年 別途延長保証あり
サポート:あり 9:00~20:00 年末年始以外無休
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:マウスコンピューター
ツクモ
ツクモは、ゲーミングBTOのexシリーズが主力ですが、予算と用途で選べるのでどの用途にも最適なBTOパソコンが購入できます。
価格が安めなのが特徴で、不定期で無償の性能アップを行っている事もあり、コストパフォーマンスを優先したい時にも向いているメーカーです。
納期:注文確定から1日~3日以上
保証:基本1年 別途延長、交換保証あり
サポート:あり 月~金 11:00~19:00 土日祝 10:30~18:30
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:ツクモ
フロンティア
フロンティアは、主にゲーミングBTOのFRONTIER GAMERSとクリエイター向けBTOを販売していますが、用途に応じて作れるので目的にあわせてBTOパソコンが購入できます。
現状の最高スペックに近いパソコンが安価で購入できるので、コストを抑えたい人に向いているメーカーです。
納期:注文確定から1日~3日以上
保証:基本1年 別途延長、リモートサポート保証あり
サポート:あり 平日のみ 9:00~18:00
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:フロンティア
パソコン工房
パソコン工房は、使われなくなった仮想通貨マイニング用のグラフィックカードを大量に安価で販売した事で話題になったBTOパソコンメーカーです。
クリエイター向けからプロゲーミングチーム仕様のゲーミングBTO、一般向けまであらゆるBTOパソコンが低価格で購入できます。
納期:14時までの注文で2日後に発送
保証:基本1年 別途延長あり
サポート:あり 24時間年中無休 電話、メール
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:パソコン工房
以上がパソコンの熟練者30人に聞いた上位6社のBTOパソコンメーカーですが、中でもドスパラは人気が高く、30人中12人が名前を上げました。
BTOパソコンのメーカーにはそれぞれ特徴がありますが、どこを選んで良いのかわからない時は、ドスパラを選んでみてください。
その他、一定数支持されるBTOパソコンメーカー6社一覧
上位6社に続くのが以下の6社です。
正確にはBTOとは言えないものが多いのですが、ノートタイプのゲーミングパソコンやオリジナルのパソコンの人気があり、好んで選ぶ人もいます。
レノボ
レノボは、家庭向けから本格ゲーミングPCまで揃えているメーカーです。
基本的にはビジネス向けのパソコンが主力ですが、最近では薄型のノートパソコンやゲーム性能に特価したLEGIONモデルを発売して一定の評価があります。
納期:不明
保証:基本1年 別途延長あり 出張修理可
サポート:あり 平日 9:00~21:00 土 9:00~17:00
修理:可 保証期間内は基本無償
公式HP:レノボ
DELL
DELLは、家庭用とオフィス用のパソコンが主力で、オフィス用途では高い評価のあるメーカーです。
ゲーミングモデルで独特のデザインが人気のALIENWAREもあります。
ALIENWAREはかなりの高性能ですが、価格も相応に高いのでゲーマーの中にはある種のステータスと考える人もいます。
納期:不明
保証:製品による シニア割あり
サポート:あり 年中無休 9:00-21:00
修理:可 保証期間内は基本無償
公式HP:DELL
ヒューレットパッカード
ヒューレットパッカードは、主にビジネス向けのパソコンを販売していますが、ゲーミングモデルであるOMENとPAVILION GAMINGが存在します。
BTOとは言えませんが、奇抜できれいなデザインを持つゲーミングモデルは、その性能の高さからプロゲーマーにも愛用者がいます。
ビジネルモデルであればMicrosoft Officeが基本的に同梱されているので、エクセルやワードを使いたい時にはおすすめのメーカーです。
納期:不明
保証:基本1年 3年まで延長可 盗難補償あり
サポート:あり 月~金 9:00~18:00
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:ヒューレットパッカード
SEVEN
SEVENは、ゲーミングからエントリーモデルまでが揃うBTOショップです。
搭載しているCPUが上位モデルであることが多いので、価格が少し高めになっています。
その分ハズレのないBTOパソコンが購入できますが、モデルの選択肢があまりないので、ある程度パソコンに慣れている人向けのショップです。
納期:最大5営業日
保証:基本1年 3年まで延長可
サポート:あり 月~金 9:00~17:00
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:SEVEN
富士通
富士通は、1980年台から90年台後半にかけて、一定のシェアを持っていたパソコン「FM-7」シリーズを販売していたメーカーで、現在はBTOパソコンなどを販売しています。
保証期間が長く、BTOとしては安価であり、好きな写真などをノートパソコンに印刷できるなどのカスタマイズができます。今でも一部に高い人気があるメーカーです。
納期:最大5営業日
保証:基本1年 3年まで延長可
サポート:あり 9:00~19:00
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:富士通
ソニー
ソニーは、VAIOオーダーメイドという名で、同社の代表的なパソコンであるVAIOのBTOモデルを販売しています。
カラーの選択肢が多く、印字もできるのでオリジナルのパソコンが作れるのが特徴です。
モデルやパーツの選択肢は狭めですが、保証が基本3年と他のBTOパソコンメーカーに比べて長く、有償で補償範囲を広げることも可能です。
納期:不明
保証:3年 有償で不注意による落下などの破損保証可
サポート:あり リモート可 月~金 9:00~18:00 土日祝 9:00~17:00
修理:可 保証期間内は無償
公式HP:ソニー
【初心者向け】目的別おすすめBTOパソコンメーカー
BTOパソコンを販売しているメーカーは、使用目的に応じたBTOパソコンを用意しているので、目的に応じたBTOパソコンを選ぶと性能にも問題がなく、コストパフォーマンスも高くなります。
PCゲームはドスパラ・マウスコンピューター・サイコム
ゲームを目的をするのなら、性能と価格のバランスがよく選択肢も多いドスパラやマウスコンピューターのBTOパソコンがおすすめです。
低価格モデルでも拡張性があるので、性能が足りなくなってきたらパーツの交換をすれば、安価でパソコンの性能を上げられます。
超高性能なパソコンでゲームがしたいのなら、サイコムのBTOも良い選択肢になります。
ネットサーフィンや動画視聴など日常使いはツクモ・フロンティア
動画を見る、インターネットで記事を見る、メールや音声通話をするなどの目的なら、ツクモやフロンティアがおすすめです。
価格が安めであることや、性能を求めなければさらに安く購入できるので、さほどパソコンの性能を必要としない動画視聴やネット閲覧などの用途に向いています。
クリエイター向けならパソコン工房やドスパラなど
イラストや動画作成などのクリエイティブ用途が目的なら、パソコン工房やドスパラ、マウスコンピューターをおすすめします。
クリエイティブ向けのBTOパソコンがある他、クリエイティブ用途にも使えるゲーミング向けのBTOパソコンの性能が良いので、動画作成や3Dモデルの作成のようなパソコンの性能が求められる用途でも十分に使えます。
とりあえず安い&高性能なら各メーカーのゲーミングPC
パソコンで何かがやりたいが、何をしたいのかまだ決まっていないのなら、各メーカーのゲーミングBTOパソコンをおすすめします。
現在のパソコン用ゲームは、一定の性能がないと遊べない、またはゲームが不利になるためにどのメーカーでも高めの性能になっています。
価格が少し高めではありますが、何をするにしても困ることのない万能さを持つので、まだ何をしたいのかわからない、いろいろなことをやってみたいのなら、ゲーミング向けBTOパソコンを選んでおけば、困ることはありません。
BTOパソコンを選ぶときに考えておきたいこと
BTOパソコンを選ぶ際は
用途や目的はなにか
予算を決めておく
サポートや保証などをみる
どのようなカスタマイズをするか
などを考えておきましょう。
用途、目的はなにか
初めてBTOパソコンを選ぶ時は、何をしたいのかという目的を考えてください。
目的はBTOパソコンの予算を決める重要な要素で、目的が決まれば必要な予算もある程度決まります。
予算が決まると購入できるパソコンの性能も決まるので、予算内で購入できるBTOパソコンが目的をストレスなく行えるかどうかがわかり、性能に余裕が無いようなら予算の追加を検討し、性能が過剰であれば予算を減らしたり、余った予算を使い上位のBTOパソコンを選ぶといった選択肢が生まれます。
予算を決める
パソコンという機械の値段としてはBTOパソコンは安いのですが、それでもミドルクラスと言われる普通の性能のものを買おうとすると10万円前後は必要で、決して安い買い物ではありません。
目的が決まれば大体の必要な予算も決まり、予算が決まれば各メーカーのBTOを比較して、十分な性能を確保しながら決めることが出来るようになります。
また、目的と予算が決まっていればお店に相談すると、予算内で購入できる範囲の提案をお店が出してくれるので、まずはBTOパソコンで何をしたいかという目的を考えてみてください。
サポートや保証など
BTOパソコンは自作パソコンの1種です。使うためには、オーナーもパソコンの扱いに慣れていく必要があります。
困ったら業者を呼ぶ事もできますが、ちょっとしたことでも数万円の費用が必要なので、自分で問題を解決できるように覚えて、慣れていく事を前提に購入を考えてください。
カスタマイズ
ギリギリの性能のパソコンよりは、性能に余裕があるほうがストレスを感じることなく使えます。
性能を落とせば予算を減らせますが、あまり性能を落としすぎると困ることになるので、できるだけ性能には余裕をもたせる事を考えておいてください。
性能にどのくらいの余裕をもたせるべきかわからないときは、お店に相談して提案をだしてもらうのも良い方法です。
BTOパソコンにするメリット
BTOパソコンにするメリットは、コストパフォーマンスの高さとメーカー製パソコンにはない拡張性とパソコンを使うために必要な維持費の安さ、そしてどうしても避けられないメンテナンスなどを通じてパソコンの知識が身についていくことです。
自分好みにカスタマイズが可能
BTOパソコンはメーカー製のパソコンよりも安く購入できる上に性能も上なので、コストパフォーマンスに優れています。
カスタマイズなし安い!
余計なソフトや機能がなく、必要なものだけを選んで作れるので、選択次第では低予算でも目的に応じた十分な性能を持つパソコンが手に入ります。
購入後にカスタマイズ可能!
パソコンが性能的に追いつかなくなる「性能の限界」または「性能の寿命」を迎えるのは、そのパソコンが発売されてからおおむね5年程度です。
メーカー製のパソコンは拡張性がほとんどないので買い換えない限り性能を上げられませんが、BTOパソコンは必要なパーツを購入して交換すれば性能を上げられるので、パーツだけの費用で済みます。
それでも性能の限界吐きますが、2年から3年程度は性能の限界が来るのを延ばすことができます。また、パソコンは消耗品なのでパーツが壊れてしまう事もあります。
メーカー製のパソコンではパーツ交換は基本的にメーカー修理になりますが、修理費用が高額です。BTOパソコンの場合は、壊れたパーツを交換すればいいので維持費も安く済ませることができます。
余計なソフトがない
BTOパソコンは定期的なメンテナンスを必要とします。基本的には掃除ですが、時にはパーツ交換を必要とする場合もあるので、最初は全くわからない初心者でも、使っていくうちにメンテナンスなどを通して内部構造を理解できるようになるので、慣れてしまえば1から完全に自作をすることも出来るようになります。
パーツの相性が確認され完成品が届く
知識が深まればさらに出来ることが増えていくので、これからパソコンを始める人の入門用としても最適です。
BTOパソコンのデメリット
BTOパソコンはその性質から、特有のデメリットがあります。
BTOパソコンは自作パソコンの一種であるため、使用するオーナーは初心者であっても自作パソコンの鉄則である「自己責任」と「トラブルは自力解決が基本」という洗礼を受けることになります。
現在はBTOパソコンにもメーカー保証がついていますが、最大でも3年程度です。その後は保証がないので、トラブルが起きれば自分で解決しなければなりません。
また、パソコンは定期的なメンテナンスが必要で、これはパソコンの知識を深めるという意味ではメリットですが、初心者にとっては事故を起こすことがあるのでデメリットにもなります。
出荷に時間がかかる場合あり
BTOパソコンには、基本的に1年の保証期間と、有償で保証期間を延長したり、保証内容を拡大したりできるオプションがあります。
保証期間内であれば、BTOパソコンにトラブルが起きてもメーカーが助けてくれますが、保証が切れてしまえば「トラブルが起こっても自分で原因を見つけて解決する」「故障したら自分で修理し、修理中に失敗して壊しても自己責任」という自作パソコンの鉄則の上で使うことになります。
もし、保証期間内でBTOパソコンの基礎を覚えられなければ、1回あたり数万円の費用を出して業者に修理を依頼するしかありません。
パーツにこだわるどんどん高くなる
BTOパソコンは定期的に内部の掃除や冷却装置の交換が必要で、これを怠ればパソコンの故障を招く恐れがあります。
特に掃除は月に1回程度は行わないとパソコンの中がホコリだらけになり、性能の低下や故障の原因になるので避けては通れません。
パソコンの掃除は難しくないのですが、掃除中にパーツに触ったりすると不具合を起こしたり、故障を招いてしまいます。
また、掃除の方法によっては重大事故になることもあり、火災や感電による事故を招く恐れもあります。
慣れてきて知識を持てば問題はありませんが、初心者が数秒で直せるようなものでも業者に頼ってしまい高い費用を支払うケースや、手順を間違えてパソコンを壊してしまうケースがまれにあります。これは、BTOパソコンが自作パソコンの一種である以上、初心者が避けられないデメリットです。
細かいカスタマイズは一定の知識が必要
これらのデメリットは、パソコンを扱う人なら誰でも経験します。デメリットを避けるのは意外とかんたんで、パソコンの基礎的な知識を持つだけです。
パソコンの基礎的な知識は購入前に勉強するのも良いのですが、BTOパソコンを購入して実際に使いながら覚えていく方がかんたんです。
パソコンはメーカー製、BTOに限らず昨日まで使えていたのに、突然トラブルを起こして使えなくなったり、性能が落ちたりすることが起きます。
その都度解決方法を模索して、知識と経験を積み重ねていくのも、BTOパソコンの楽しみ方の1つです。